仕事を辞めるか悩んでいる人におすすめの本5選

生きていくためには稼ぐ必要があるけれど、仕事には多様なストレスがかかる。ストレスの化身となった「生活」の意味を問いただすことが常となり、気が付けば生きるために働いていたつもりが、働くために身体を保っている。

かくいう私も現在「うつ病」と診断され、1か月の休職中。仕事を休む以前より転職を検討していたこともあり、転職するか今のまま続けるかといった点について考えるにあたって色々な本を読んだ。

困りごとがあった際には一人で答えを出すよりも、先人よりアドバイスをもらうべし。これは私が社会人になって学んだことのひとつだ。この度、仕事を辞めるか悩んでいた折に、判断材料となった数冊の本を紹介する。

仕事を辞める原因

離職を悩んでいる方におすすめの本を紹介する前に、具体的なおすすめポイントを紹介するためにも、仕事を辞めようと思う原因と、社会人を悩ませるよくある問題についてを調べた。

【仕事を辞める原因】
・労働環境や条件が良くない
・給与水準に満足できない
・職場の人間関係がよくない
・希望する働き方ができない
・成長できる見通しがもてない
・精神的、身体的に調子を崩した

最も多かったのは、労働環境や条件が希望に合わないという点。職場は人生の3分の1を過ごす場所だからこそ、環境や条件は大切だ。

続いて多かったのは、職場の人間関係がよくないという点。国連が毎年発表する「世界幸福度報告書」では、人生の幸福度は「信頼感」「経済成長」「健康寿命」「寛容さ」「自分に適した生活を選択できる自由」そして「良好な人間関係」によるという。

どれかひとつでも欠けると、幸福度のバランスが崩れるきっかけとなっても不思議でない。すべてを保つのは難しくても、保てるよう努力することは大切である。

仕事を辞める前にできること

現在は転職がしやすくなっていると言われているが、それでもやはり「勤続年数」や「転職理由」は転職時の判断材料にされるだろう。だから安易に決断するのではなく、仕事を辞める前に一度検討すると良いと個人的に感じていることを紹介する。

【仕事を辞める前にできること】
・上司に相談する
・専門機関に相談する
・休職する

仕事を辞めようか悩んでいるとき、心は崖っぷちに追い込まれていることがほとんど。窮地でとっさに正しい判断をできる人は、それ以前に準備をしていた人だけだ。

大体は自分を客観的にみることも難しい。相談できる人がいる場合には、誰か他者に相談することで新たな解決への糸口が見えることもある。

また可能であれば休職することで、自分自身の「仕事」に対する考え方を見つめなおす時間を設けることも良い。ストレスを感じていた環境から離れることで冷静に物事を考えられるようになる。そこでようやく離職について考えると、悔いのない判断ができるだろう。

自主退職の場合、過去2年間に継続して12か月以上の被保険者期間があれば、退職後に失業手当をもらえる可能性があります。手当をもらう条件は、厚生労働省のHPを参照してください。

厚生労働省のHP:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000139508.html

仕事を辞めるか悩んでいる人におすすめの本

様々な本を読んで感じたのは、やはり「決定権は個人にある」ということ。著者によって、メッセージは異なる。

しかし、その選択をすることのメリット・デメリットを教授してくれる。またこの度紹介するのは「仕事」を続けるか辞めるかどちらを選んだにせよ、活かせる「生活のコツ」があると感じた5冊である。

中には直接的に「仕事」について記載されていない本もあるが、その本は人生における仕事の在り方を考えさせてくれると感じたので、ぜひ紹介したい。

【おすすめの本】
「自分が喜ぶように、働けばいい。」
「今日、誰のために生きる?」
「移動する人はうまくいく」
「媚びない人生」
「デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか」

「自分が喜ぶように、働けばいい。」楠木 新


「本当にやりたいこと」はゆっくり見つければ良い、と感じさせてくれた1冊。

著者の楠木 新さんは生命保険会社で働いていたが、47歳の時に「うつ病」と診断され、休職。その後復職し、本職と並行してライターとして「2つの仕事を持つ人々」の記事を執筆してきた。

本書では、様々な「2つの本職」を持つ人々が紹介される。その中から感じたのは、「ひたむきな人はかっこいい」という前向きなメッセージ。

本書の帯にはこうある。

会社を辞める? アホか! 定年までおらんでどうするんや!

これは著者がインタビュー時に受けた喝の言葉。転職が当たり前になっている今世で「古臭い」と思う人もいるだろうが、本書を読めば「定年まで」とは言わずとも、ひとつの会社に長く勤めることの意味を見出せるだろう。

またその意味を知ることができれば、それが転職するタイミングについて判断する材料になる。

項目内容
タイトル「自分が喜ぶように、働けばいい。」
値段1,500JPY+税
著者楠木 新
出版社東洋経済新報社
発売日2022年10月6日

「今日、誰のために生きる?」ひすいこうたろう×SHOGEN

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今日、誰のために生きる? [ ひすいこたろう ]
価格:1,760円(税込、送料無料) (2024/6/6時点)


「今日、誰のために生きる?」、この本を読み終える頃にはこのタイトルへ胸を張って返事をできる。

著者のひとりである「SHOGEN」さんは、会社員として働いていたある日、1枚のペンキアート「ティンガティンガ」を見て、脳天を直撃するような衝撃によって即日退職したという。これはSHOGENさんが「ティンガティンガ」を学びに渡ったアフリカにあるブンジュ村で、その村の人と過ごすなかで感じた教えの伝言。

帯にある下記の言葉をみて、迷わず手に取った。

効率よく生きたいなら、生まれてすぐ死ねばいい

本書は人生における自分自身の在り方・心持について大切なことを問うてくれる。忙しさにかまけて忘れていた素直な気持ちや、「感謝」が引き寄せる素晴らしい出来事など。

また、本書のなかで私が特に感銘を受けた言葉がある。それをひっそり記させてほしい。それは「抱きしめるようにして話す」。私は普段、接客業をしている。接客では本当に様々な人に会う。だからこそ、この言葉は響いた。

読み終えてからも、大切なことを忘れぬよう、毎日1章読み続けている。

項目内容
タイトル「今日、誰のために生きる?」
値段1,600JPY+TAX
著者ひすいこうたろう×SHOGEN
出版社廣済堂出版
発売日2023年11月3日

「移動する人はうまくいく」長倉顕太

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移動する人はうまくいく [ 長倉顕太 ]
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変わりたければまず「環境」を変えること。本書では、悩んでいる人に対して大々的に「仕事は辞めろ」と言っている。

その理由のひとつに人は求められる「キャラクター」を無意識にも演じていることを挙げている。ひとつの場所に留まると、その場所で求められる「キャラクター」以上の存在になることが難しくなるためだ。

人はもともと移動する生き物であり、定住することは「生活を維持すること」が最優先となり、「新たな学びを得ること」は二の次になるために、個人の成長を阻む。

本書を読むことで私が得られたのは、転職への前向きな考え方と、新しいことに積極的に挑戦するきかっけだ。まだ転職には踏み切っていないが、この本をきっかけに「引っ越し」を決意した。

人は無意識にはかなわない。無意識を引き起こす要因のひとつが「環境」だ。過去にとらわれず、将来に向けて駆け出したい人におすすめの1冊。

項目内容
タイトル「移動する人はうまくいく」
値段1,500JPY+TAX
著者長倉顕太
出版社すばる舎
発売日2024年4月23日

「媚びない人生」ジョン・キム

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媚びない人生 [ ジョン・キム ]
価格:1,430円(税込、送料無料) (2024/6/6時点)


集団の中での「自分」の在り方に疑問を抱いている人におすすめの1冊。

世の中とはいかに胡散臭いものか。簡単に信じていけないものか。自分自身を大切にすることの重要性、また自分を優先するとは具体的にどういったことなのかを教授してくれた。

社会人として生活していると、時たま人間不信になる。人間不信はもともと特定の個人に対するものだったはずなのに、気が付けば世間全般への非難に変わり絶望を抱かせる。

本書は「信じられないもの」があることを認めつつ、他者と適度な距離を保ち、自分自身がのびのびと生きるためのコツを教えてくれる。

項目内容
タイトル「媚びない人生」
値段820JPY+TAX
著者ジョン・キム
出版社PHP文庫
発売日2020年7月16年

「デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか」針貝 有佳


デンマークは「国際競争力ランキング」世界1位であり、国連が発表する「世界幸福度報告書」でも上位3位以内の常連である。コロナが流行りだしたころには、真っ先に「緊急事態宣言」を解除し、話題になった。

本書はデンマーク人のご主人とともにデンマークで暮らす著者が「デンマーク人の仕事に対する捉え方」を教えてくれる。会社の仕組みや環境によるところもあるから、すべてが理想通りにはならないにしろ、自分の行動や、時間への向き合い方ひとつで生活が豊かになるという可能性をみせてくれた。

本書を読んで感じたことのひとつに「なにも日本で生きていく必要はない」ということがある。もし外国語ができれば、もっと物価の安い国や、ライフスタイルが緩やかな国で暮らすことも可能だ。

自分の将来、生き方に対する見方を広げてくれる1冊としておすすめできる。 

項目内容
タイトル「デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか」
値段900JPY+TAX
著者針貝 有佳
出版社PHPビジネス新書
発売日2023年11月29日

【まとめ】本を読んで私が変えた習慣・新たに取り入れた考え

最後にこの度紹介した本に私が受けた影響について記載して終えよう。実際に生活するなかで信用できる人に出会える確率は決して高くない。そんな中で、本が与えてくれる個人への影響は侮れない。

個人的な話になるが、私は思考の容量(キャパ)が小さい。読書をすることで、狭まりがちな自分の思考をたしなめてもらえる。そういった理由もあって読書を日常に取り入れるようにしている。

たとえ身近に尊敬できる人がいなくとも、本屋へ行けば、素直に話を聞きたいと思える人たちの言葉がある。読書は人生に希望を抱かせてくれる道しるべだ。

この度紹介したいずれかの本が、誰かの心に届けば嬉しい。

タイトル習慣・影響
「自分が喜ぶように、働けばいい。」・ブログの再開
・「やりたいこと」に対して緩やかに構える
「今日、誰のために生きる?」・「今日、誰のために生きる?」と毎朝問いかけることで、大切なことを忘れずに一日を過ごす
・「感謝」を伝えること(手紙、言葉)のもつ影響
「移動する人はうまくいく」・引っ越しの決意
・二拠点生活の実践への具体的な関心
・会いたい人に会いに行く
「媚びない人生」・集団の中で素直でありつづけるための自分との向き合い方
「デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか」・なにも日本で生きなくてもよい
・「ヒュッゲ(居心地がいい空間・楽しい時間)」を大切にすること
・自分が「仕事」に求めるもの

お読みいただき、ありがとうございます!もしおすすめの本などあれば、ぜひコメントで教えてください♪

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